NTTとNTTデータグループは、2024年5月26日(日)に米国インディアナポリス州で開催される第108回インディ500(108th Running of the INDIANAPOLIS 500)において、AIを活用した革新的なスマートソリューションを提供し、モータースポーツファンの観戦体験の向上に大きく貢献している.
両社は、各レーシングカーに搭載された140以上のセンサーから取得する80億以上のデータと高度なAI技術を駆使し、高精度なレース戦略予測を実現した。これにより、特に戦略や駆け引きが重要とされる「インディカー・シリーズ」において、ファンがレース会場やリモートで観戦しながらプロドライバーやプロレーシングチームと同じ視点で戦略や駆け引きをリアルタイムで楽しむことが可能となった。
また、30万人以上が来場するインディ500の会場、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)では、各ゲートの入場待ち時間や混雑ピークエリア予測の情報を30秒ごとに提供し、ファンが安全に入場し観戦できる環境を整えている。
インディカーとインディアナポリス・モーター・スピードウェイを所有するPenske Corporationの会長であるRoger Penske氏は、「NTTデータグループは、技術がモータースポーツに与える影響の限界に挑戦し、先進的かつ効果的な方法で膨大なデータの活用を支援しています。NTTデータグループは、レース会場にいる30万人以上のファンに対して、安全性、セキュリティ、効率性を提供し、イベント運営を支えています。また、リアルタイムのデータはレース管理や、NTTデータグループが提供するINDYCARアプリにも提供されています」と述べた。
NTT DATA, North AmericaのCEOであるEric Clark氏は、「私たちは毎日、医療、金融サービス、保険、製造、公共部門などの重要な分野で世界をリードする企業と協力しています。INDYCARレーシングチームやNTT INDYCARシリーズの会場は特に多くのリアルタイムデータや分析を提供する組織です。INDYCARとの提携により、リアルタイムで当社の製品を分析し、検証を行うことができます。これらの学習を利用して、お客様のビジネス変革や持続可能性の向上、AIの活用、CXの向上、技術革新の拡大を支援します」と述べている。
さらに、NTTは2024年のインディ500レース会場において、プロドライバーの高度な運転技能を第三者に伝える身体知(Embodied Knowledge)共有技術を活用したカーシミュレーターを公開。このシミュレーターでは、実際のレースで感じるハンドル抵抗やシート振動を体感しながら、触覚や視覚を通じてプロドライバーの動きを自身の身体と同期させることができる。
NTT人間情報研究所の日髙浩太所長は、「インディ500は、洗練されたプロドライバーの身体知が発揮されるレースの頂点です。今回はプロドライバーの洗練された身体感覚を直接体験することで、身体知の真の意味を理解できる機会を実現しました。今後は、さまざまなセンシング技術により取得したデータを活用し、身体感覚をより高い精度で伝え、追体験できることを目指します」と述べている。
NTTグループは、今後も顧客の課題解決や事業拡大に向け、革新的な技術を開発・提供していく方針だ。
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