スポーツビジネスの観点

イギリスのイングリッシュ・フットボールリーグ(EFL)のリーグ2に所属する「Harrogate Town AFC」は、2024-25シーズンの開始に伴い、フィットネス機器の設計、製造、および販売を行う「Exercise」社が新たなスタジアムスポンサーに就任することを発表しました。この契約により、クラブのホームグラウンドは今後「エクササイズ・スタジアム」として知られることになります。これまでのスタジアムスポンサーであったEnviroVent社は、クラブの新しいシャツスポンサーとして引き続き支援を行います。

Exercise社は2019年からHarrogate Town AFCのスポンサーであり、クラブの成長に貢献してきました。今回のスタジアムスポンサー契約は、Exercise社にとってもクラブとの関係を深化させる重要なステップとなります。スタジアムの命名権を得ることで、企業は全国的な露出を高め、ブランドの認知度を向上させることができます。

さらに、この契約はHarrogate Town AFCにとっても財政的な安定をもたらします。スタジアムのスポンサーシップ収益はクラブの重要な収入源となり、選手の給与や施設の改善、地域社会への貢献活動に資金を投入することが可能になります。これにより、クラブは競技面でのパフォーマンス向上とともに、地域社会との強固な関係を維持・強化することができます。

スポーツマーケティングの観点

スタジアムスポンサーシップは、スポーツマーケティングにおいて非常に効果的な手段です。Exercise社がスタジアムの命名権を取得することで、試合日のたびに企業名が数千人の観客やメディアを通じて広く認知されます。これは、企業のブランドエクスポージャーを大幅に向上させるとともに、地域社会におけるブランドロイヤリティを強化する効果があります。

また、Exercise社はこれまでにもクラブとの共同イベントやコンペティションを実施し、サポーターとのエンゲージメントを高めてきました。例えば、クラブのプレイヤーデベロップメントセンターへの機器提供や、オリンピアンのロジャー・ブラックMBEとの共催イベントなどが挙げられます。こうした活動は、企業が地域社会に対して積極的に関与していることを示すとともに、ブランドイメージの向上にも寄与します。

Harrogate Town AFCの商業ディレクター、ジョアン・トウラー氏は、「Exerciseのデイヴィッド、アニータ、そしてチームは長い間クラブの素晴らしいサポーターであり、新しいスタジアムスポンサーになっていただけることを大変喜んでいます」と述べています。両組織は共通の価値観を共有し、地域社会への貢献を重視しています。

Harrogate Town AFCとExercise社の新たなスタジアムスポンサー契約は、スポーツビジネスとマーケティングの両面で大きな成果をもたらすでしょう。クラブは財政的な安定を確保しつつ、地域社会との関係を強化し、企業はブランドの認知度とロイヤリティを高めることが期待されます。このパートナーシップは、双方にとってウィンウィンの関係を築く好例となるでしょう。


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