スコットランド・チャンピオンシップに所属する「パーティック・シスルFC(Partick Thistle Football Club)」は、ジェンダーに基づく暴力を根絶するため、「フェアプレイプロジェクト」との新しいパートナーシップを発表しました。

このプロジェクトは、グラスゴーとクライドのレイプクライシスセンター(GCRC)が主導し、National Lottery Community Fundの支援を受けています。プロジェクトの目的は、クラブの選手やスタッフ、ボランティアがジェンダーに基づく暴力に対して適切に対応できるようにすることです。

スポーツチームを活用する理由

このようなプロジェクトを行う上でスポーツチームを活用することは、非常に効果的です。
以下にその理由をいくつか挙げます。

  1. 広範な影響力:
  • スポーツチームは幅広いファン層を持ち、試合やイベントを通じて多くの人々にメッセージを伝えることができます。特に、試合を観戦するファンや地域社会に対して直接的な影響を与えることができます。
  1. コミュニティとの強い結びつき:
  • 地元のスポーツチームは、コミュニティと深い絆を持っています。クラブや選手が取り組みに参加することで、地域社会全体がそのメッセージを受け入れやすくなります。
  1. ロールモデルとしての選手:
  • スポーツ選手は多くの人々にとってロールモデルです。選手がジェンダーに基づく暴力に反対する姿勢を示すことで、ファンや若い世代に対して強い影響を与えることができます。
  1. 教育と意識向上:
  • スポーツチームを通じて、ジェンダーに基づく暴力に関する教育や意識向上のプログラムを実施することができます。若い選手やスタッフを対象としたワークショップやトレーニングセッションを通じて、問題の理解を深めることができます。
  1. アクティブバイスタンダーの育成:
  • スポーツチーム内でアクティブバイスタンダー文化を育成することで、暴力の兆候を早期に発見し、対処することが可能になります。これにより、クラブ内外で安全な環境を作り出すことができます。

取り組みの内容

クラブ内では、被害を打ち明けた人を支援する「ファーストレスポンダー」としてのスタッフの訓練が行われます。また、クラブ全体でジェンダーに基づく暴力の兆候を見逃さずに対処するための文化を作り出すことにも取り組んでいます。

この取り組みは、特に若い選手たちにも及びます。フェアプレイプロジェクトのチームは、若い選手たちが健康的な関係や同意、ジェンダーと暴力に対する正しい理解を深めるためのサポートを提供します。

Her Game Too Partick ThistleのKirstin Fraser氏は、次のように述べています。

「2023/24シーズンの初めにGCRCがサポートしてくれたことに感謝しています。彼らの協力により、スタッフの訓練やコーチの教育、アクティブバイスタンダー文化の導入が可能となり、パーティック・シスルFCとフィルヒルのワイアスタジアムが、女性がサッカーを楽しみ、働き、ボランティアできるより安全な場所になることができました。今日の発表でパートナーシップを正式にし、次のシーズンに向けてGCRCと一緒にさらに活動を拡大していくことを楽しみにしています。」

これまでの取り組みには、パーティック・シスルFCのスタッフやボランティア、特にユースアカデミーのコーチスタッフへのファーストレスポンダー訓練が含まれます。クラブは今後もこの取り組みを続け、すべての人にとって安全な環境を提供することを目指します。

GCRCのClaudia Macdonald-Bruce氏は、このパートナーシップについて次のように述べています。

「スポーツは強力で、やる気を引き出し、意味のあるコミュニティを作り出すことができます。クラブは通常、パートナーシップを結んでいますが、グラスゴーとクライドのレイプクライシスセンターのような組織と協力することは少ないです。だからこそ、パーティック・シスルFCがフェアプレイプロジェクトを全面的に支持していることを非常に嬉しく思います。共に、グラスゴーでジェンダーに基づく暴力を防ぐために違いを生み出せることを願っています。」

今後このキャンペーンがスポーツマーケティングを通じて、広く全土に拡散されることが期待されます。


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